コラム/ある視角

『わたしを忘れないで』を読みながら

「老い」「ジェンダーアイデンティティ」「母との和解」

本誌編集委員 池田 祥子

BD(ベデ)とは「フランス語圏での漫画の呼称で、バンド・デシネ(描かれた帯)の略語」である。

作者は、アリックス・ガラン。1997年、ベルギー(ナミュール)生まれ、ブリュッセル在住の脚本家・漫画家である。デビュー作となる本作品で、2021年France Culture学生選考BD賞、2021年ベルギーFnac BD賞、2021年パペリオ賞(BD部門)、2021年ヴィクトール・ロッセルBD賞を受賞している。

訳者は、吹田映子さん。2019年より自治医科大学医学部総合教育部門(文学研究室)に勤務。専門は、画家のルネ・マグリットを中心に19世紀末から20世紀にかけてのベルギー美術およびシュールレアリスム。因みに、吹田映子さんは、デジタル版『現代の理論』前号(第34号)の「この一冊」欄で、『あなたのセックスが楽しくないのは資本主義のせいかもしれない』(クリステン・R・ゴドシー、高橋靖子訳)を取り上げ紹介している。

ばーばとホームからの脱走

主人公はクレマンス、芝居の仕事をしている。髪は刈り上げて短髪、前の方はゆるくパーマがかかっている。上着にズボン。私も最初は青年と思っていた。しかし、途中から乳房が見えて、「女性」と分かる。

『わたしを忘れないで』(アリックス・ガラン著・吹田映子訳/太郎次郎社エディタス刊・2000円+税)

芝居の台本を読んでいた朝、クレマンスに母親からメールが届く、「ばーばが逃げた 老人ホ-ムで落ち合おう」

老人ホームでは、小さく丸くなって椅子に座っているばーばを横にして、ホームの責任者は駆け付けた母親とクレマンスに言う。「これで3度めですよ」「4度目はナシ」「ホームとしてはこれまで以上に厳しくせざるをえませんので・・・」「必要となる対策を講じます」「そうでなければお母さまを預かれません」

母親が問いかける、「必要な対策とは?」責任者、「鎮静作用のある穏やかな化学療法です それでお母様は落ちつき、逃げなきゃと思わずにすむでしょう」

クレマンスが言う、「薬で拘束するっての?」それを受けたホーム長、「その言い方はちょっと違いますが、理屈は同じです」「逃げだしたら どれだけ危険かを考えていただかないと・・・」「この精神状態でいままで無事でこられたのは奇跡ですよ」「運がよかっただけです」「それともお宅に引きとりますか?」考え込む母親。「大変な負担ですよ 経験なさったでしょう」「私どもを信頼していただかないと、お母さまが元気でいられるために」

「・・・元気でいる?」とクレマンスの独り言。そして声に出す。「最後に体 洗ってあげたの いつですか? 食べるの手伝ってあげたのは?」すかさず、母親がクレマンスを制止する。「やめなさい クレマンス」

少し悩んだ母親が、意を決して事務室に行っている間に、椅子に坐らされているばーばの所に行ったクレマンス。両手を握りながら「ばーば なんで逃げたの?」と聞く。「ここにはいられない。パパとママ、心配しすぎて死んじゃう 私のこと待ってるんだもん!・・・どうしてダメなの?なにも悪いことしてないのに」とばーば。クレマンスも言う「私だっていやだよ・・・」。するとばーばは言う。「なら手伝ってよ 一緒にここを出よう!」

「ムリだよ、ばーば・・・明日また 会いにくるから」「ここにいるくらいならムーズ川に飛びこむから」もう・・・、「ばーば また明日ね」とクレマンスは、ばーばと抱き合う。

強引に部屋に連れ戻されるばーばを遠く見ながら、クレマンスは母親の車に乗る。そして一人ブツブツと呟く。母親が仕事を減らせばよかったのに・・・おじいちゃんが生きていれば・・・母さんは医者なのに(自分の母親=ばーばに)何もしない!

で、私だったら・・・?

母親も、一人呟く「つらいのはわかってる でも、ほかに方法がないの」

それから、着いた所は、ばーばの家。ばーばの夏用の服をホームに届けるから、と。ここは、昔、クレマンスがばーばとおじいちゃんと三人で住んでいた家。家具も食器も昔のまま。でも、ばーばはこの家のことはすっかり忘れている。信じられない!ばーばは、いまは20歳、そしてもっと昔の、自分が子どもだった頃の、パパとママと暮らしていた家に帰りたがっている。

ばーばのホームの部屋、204号室を一人で尋ねたクレマンス。ばーばは、背中を丸めて虚ろに椅子に坐っている。「ばーば、クレマンスだよ」「外はすごくいい天気だよ」クローゼットから一枚のブラウスを取り出して、「これお気に入りだよね」「着せてあげる」とブラウスを着せて・・・ブラウスのボタンを留めて・・・クレマンスの両手がばーばの首にかかる・・・力を入れれば首が締まる・・・その時「ケホ」とばーばの息。慌てて手を放すクレマンス・・・。ばーばのベッドに仰向けになって天井の扇風機を眺めているクレマンス。(この最悪の場所から ばーばは、生きて出られることは二度とない)と思ったクレマンス、「ねえ、ばーば 散歩にいかない?」と言ってしまう。ぼんやりしているばーばを車椅子に乗せて部屋を出る。「ちょっとあなた その人をどこへ?」「天気がいいので 外の空気を吸いに・・・」「わかりました」

外には、おじいちゃんの赤い車。ばーばを助手席に乗せてブルル~~ン・・・。

ばーばの昔の家への旅

二人の旅は、実在するベルギー南東部の都市リエージュから、フランス北西部のノルマンディー地方沿岸に設定されたばーばの昔の家へ。

このBD(ベデ、漫画)の大半が、クレマンスとばーばの道中のお話である。

ことの一部始終が終わった後のクレマンスの取り調べの一コマ一コマが、この道中の顛末の間々に挟まれているのだが、まず最初に「脱走」について、「どういう魂胆があって?」という刑事の問いに、クレマンスは正直に答えている。「じつは・・・とくにないんです」「祖母を助け出して 遠くに連れていきたかっただけで」「彼女を喜ばせたくて・・・あんなに気にかけていたあの家をもう一度 見せてあげたかったんです」

事実、ばーばとの脱走の最初、クレマンスは、(ばーばが死ぬことを考えると恐くてたまらない)(だから抵抗してたんだ)とも考えている。

ばーばと脱走して間もなく、ホームから母親に連絡が行ったのだろう。「いまどこ?」「ばーばといるのはわかってる みんな心配してる」「電話して」「出てくれないと警察呼ばなきゃいけなくなるよ」「自分が何してるのか わかってるの?」と、立て続けに母親からメールが届く。クレマンスは無視する。そして「私は見捨てないよ 絶対に」と眠ってるばーばの肩に手を置く。

一方、助手席でばーばは、目覚めた後、「お腹 すいた・・・」と。コンビニで買ったバナナやゼリーなど食べた後、急にキョロキョロして、「ここ どこ?パパとママは?私のハンドバッグは?」と騒ぎ立てる。クレマンスは必死に説明し、なだめようとする。「おうちに帰るところだよ。でもパパとママはもういないんだ。・・・ばーばは85歳なんだよ」でもばーばは受け付けない。「うそ!パパとママが私をおいてくはずがない、ここどこ?知らないところだよ、帰る!」「さわらないで!」「すぐに帰らせて!」「だれか助けて-!」クレマンスは必死に「お願い、ばーば、やめて」「ばーば!」と鎮まらせようとするが、急にばーばは「あなただれ?」と真顔で尋ねる。

クレマンスは、初めてばーばから存在を否定される。それでも必死に「私だよ、孫のクレマンス!」「ヴァレリーの娘だよ」・・・ばーばは平然と言う。「子どもなんかいません!」「私のことはほっといてください、この変人!」

その時、母からメールが届く。「1時間前に警察に連絡しました あなたたちのことを捜索している いまならまだとり返しが付くよ 電話して」と・・・監視カメラ、警察犬、パトカー、思わず自分のスマホを遠くに放り投げて・・・ただ少し後に後悔して探し回るが見つからないクレマンス。

これ以降は、ばーばの「昔の家」に向かって、ひたすらばーばの願いのためだけに車を走らせる、ばーばとクレマンスの「旅」。

車の中で思い出すクレマンスの、ばーばとの他愛ないアレコレ。夜寝る前には「必ずマッチ売りの少女」を読んでくれていたとか・・・。母親へのクレマンスの屈折した思いとか。ばーばはグーグー寝たかと思うと、お腹すいた、チョコバー買ってと言い出したり、急にオシッコ!と言い出して、広い原っぱで用を足して・・・。ついでにシートを広げてピクニック気分。ばーばは気が付くとジャムのひと瓶を平らげていたり、青い花の野草を摘んで、「みっともない鉄のかたまりを・・・花で隠しちゃおう!」と本当に、車のサイドミラーにお花をくくりつけたり・・・。

ばーばの語る「昔の家」に向かっての旅。だが早くも日が暮れる。「ここどこだろ・・・ 迷っちゃた」「どこで寝るの?」とばーば。「車の中」と言ったとたんにばーばは「イヤ!背中痛いし、今夜は自分のベッドで寝る!」と言い出して聞かない。

困ったクレマンス、たまたまやって来た車の中の若いアベックに、「スマホないんすか?」と怪訝に思われながらも簡易宿泊所まで誘導してもらう。

ホッとしたものの、お風呂に入る、入らない・・・どうでもいい 好きにして、と言ってたら急に「入る」と言ったり・・・。裸になったばーば、黒いブラジャーを自慢したり。裸のばーばと半ばふざけてお湯のかけあいになって、結局初めて二人で湯舟で向き合って・・・。ばーばは「で、恋愛のほうは?」とクレマンスに問いかけたり、おじいちゃんとの結婚の話も・・・。

その後、ばーばが寝た後、手持無沙汰だったクレマンス。そこへトントンとノックの音。並びの部屋の客の若い女が「散歩に行くんだけど、どう?」と誘う。その女の名は「ディアヌ」。話の合間の、彼女の父親の語りから分かったのだ。かなり本音の語り合い。ディアヌが言う、「場所かえて もう一服する?」「いいよ」「したい?」・・・「うん」・・・そして、ディアヌの部屋での二人の時間。帰り際にディアヌが聞く、「ねえ 名前教えてよ」「クレマンス」ベッドに仰向けのままディアヌは「似合ってる」と言う。

いい感じで星を見上げながら、部屋へ戻ると、寝ていたはずのばーばがいない!

慌てて探しに行くクレマンス。森の中まで分け入って、下着だけのばーばがようやく「ママ?」と呼んでいるのを見つけて、「ばーば、私だよ クレマンスだよ」と抱きしめるが、「ここ どこ?」と呟くばーばは、クレマンスに向かって「お嬢さん 打ち明けます・・・ときどき自分は気が狂ってるんじゃないかと思うんです」と。

さて、この後はもっと簡潔に・・・。ディアヌはクレマンスの財布からお金を全部抜き取っていた。それでホテル代を未払いのまま逃走。ガソリンも少なくなって、ばーばの言うように、「宝くじ」は無理として、一軒のバーに入り込んでサイコロの「421」の賭け事。おじいちゃんに鍛えられた賭け事。見事に勝つものの相手は不払い。腹を立てたクレマンス、相手を殴る、殴る・・・しかし相手の店の主人は椅子を持ち上げて殴る蹴る。

やむなく逃走。車に乗る直前、ばーばが「あいつのバイク パンクさせてやろうか」と。傷だらけ、しかも悔しさ一杯のクレマンス、文句なし、すぐに店の主人のバイクに穴をあけ、パンパン!プシューシュー・・・そして逃げる逃げる・・・超スピードで。ばーばも、「正義の鉄槌を下すっていいもんだねぇ 今回だけは・・・」と大満足。それからも、急に襲ってくる大雨。道の真ん中に動かない鹿の母子。母鹿は車にはねられたようだ。小鹿はいつまでも動かない。

大雨の中を走る車。「ちょうどこんな嵐の中でヴァレリーは生まれたんだよ」「病院にたどり着くのにまにあわなくて」「車の中で産んだんだ 後ろの座席で」「あの子はいまいくつだい?」他の事を考えていたクレマンス、「え、だれ?」「ヴァレリーさ」「52」

「52年前のことか」とばーば。それからオイルを足して、コンビニに寄って、ばーばはフランスの静かな海岸の絵葉書と切手まで買う。昔、ばーばとおじいちゃんがクレマンスやいとこたちを海水浴に連れて行ってくれた海岸によく似ている絵葉書・・・

それから、またしばらく走って・・・海だ!! 崖から海を見ながら、ばーばは言う。「母が最期に私に言ったのはね・・・」「マリールイーズ 私のかわりに海を抱きしめなさい」「海を見るたびに 母を思い出して このことを考えるのさ」・・・少しして、クレマンスが言う、「ほんとに海を抱きしめにいかない?」

それから崖を下りて、海に足をつける。スカートを持ち上げながら、ばーばは言う。「生きてるって感じがするよ!ねえクレマンス」二人は手をつなぎ、打ち寄せては砕ける波をすぐ間近に感じながら、そして両足を水に浸してしばし抱き合ったまま・・・

それからまだ200キロ。ばーばの家に急ぐ。その道中、クレマンスはばーばに言う。「あの家にお母さんはいないよ」するとばーばは「パパもいないんだ、ふたりとも死んだってこと?・・・忘れてる、ボケたんだ。・・・ママに言おうと思ってたこと、結局言わなかった・・・」それから、クレマンスの車のちょっとした事故!諦めたクレマンスが「もう帰ろう!」と言ったら、ばーばは「ダメだよ クレマンス!行き方ならわかる・・・私をあの道の果てまで連れて行って・・・」・・・クレマンスはばーばをおんぶして、崖の上まで歩いて行って・・・あ、一軒の家!ばーばは一人で歩いて、その家まで行き、ドアを開けて家の中に入っていく。その時、地鳴りがして地面が揺れて、クレマンスももう少しで海に・・・必死で草の根っこを掴まえて・・・

クレマンスとばーばの旅は終わった・・・そして、ばーばはいろんなことも思い出して、幻か現実か・・・自分の昔の家に帰って行った・・・ 

「ジェンダーアイデンティティ」そして「母との和解」

ついつい長々と紹介してしまったが、このBD(漫画)の主題は、「老い」である。

初めは、自分の母を批判し、ホームを毛嫌いしたクレマンスが、ばーばに同情し、「良き理解者」たろうとして、ばーばの夢の「昔の家」までの旅を企てるのだが・・・紹介したように、途中で、ばーばに突き放され、ばーばのわがままに辟易しながら、クレマンスもまた、自分を振り返ることになる。二人の車での旅の中で、ばーばが自分の過去と現在を思い出し、死ぬことも受け入れられるようになっていくのと同じく、クレマンスもまた、母との関係を素直に受け入れられるようになっていく。

ただ、クレマンスの「ジェンダーアイデンティティ」の問題は、さり気なく全編を通じて底流しているが、人間の「性」にまつわる固定観念や嫌悪感、差別感は、ベルギー社会でも皆無ではない。

ばーばとおじいちゃんと暮らしていた頃、クレマンスは学校から、時々頬を腫らして帰って来る。ばーばは薬を付けてくれながら、「だれにやられたんだい?クレマンス」「女の子たち 私の事嫌いだって・・・」「どうして?」「私が男だって言うの」・・・「でも、男子も私の事嫌いだって・・・、私が女だから」

世の中は、これまで「男と女」をきれいに分けて、男文化、女文化を作り上げてきた。だから、その実態とズレる問題は、個々のカップルの間での不信感や無理解、ひいては暴力となる。

旅の途中で一泊することになったばーばとクレマンス。これまた成り行きで、二人で湯舟に浸かりながら、ばーばの結婚の話を聞いている内に、ばーばがぽつりと言う。「気をつけるんだよ クレマンス。・・・恋愛ってのはときにしんどいからね」とドキリとするようなことを。

その時、クレマンスは思い出していた、ある男との悲しいすれ違いを。

その男は怒った。「くそっ、何が問題なんだよ クレマンス」「そっちこそ何が問題なんだよ? ポルノの見すぎなんだよ この童貞が!」「おれに何か隠してるだろ なんなんだ 浮気してるのか?」「違うっつってんだろ!」「ウソだ・・・じゃなんでイカねーんだよ?」「ちくしょう 何が問題なんだよ アルチュール・・・ほっといてくれ クソが!」「おまえ女優だろ?どうしてフリする努力すらしないんだよ!オレをインポだってことにするつもりなんだ。そうやって男をバカにして楽しんでるんだろ。みんな知ってるんだぞ!」・・・「クソが。まあ あんたは正しいよ、じっさいインポだから」

突然、相手の男アルチュールは、壁を思いっきりガン!と叩きつける。それをクレマンスもまた「ちょっと・・・頭おかしいんじゃない」と言ってしまう。アルチュールはクレマンスに向かって拳をあげる。一瞬クレマンスは相手をボカッと殴りつける。「くそアマ・・・出てけ」・・・それで終わってしまった関係。

男からも女からも「なに見てんのよ、キモいレズ女」と言われ続けてきたクレマンス。けれど、財布の中のお札をゴッソリ抜かれてしまった一晩だけのディアヌのことを、夜の海を見ながら、その肌の匂いまで思い出したりするクレマンス。ディアヌとの関係は、あるいは、偏見のない、暴力的でもない、甘美な性の世界の一端を垣間見せてくれたのかもしれない・・・。

そして、ばーばとのハチャメチャな長い車の旅の途上で、クレマンスもまた、忘れていた母親との一コマ一コマを思い出していく。医者で忙しく働く母ヴァレリー。未婚の母だから、クレマンスは父親を知らない。ふたりに何があったのかも知らない。聞きたいけれど、プライベートなことだし、母親だから聞けない。・・・そういう長年のわだかまりや、ばーばの扱いへの不満などが、ばーばとの旅の道中で、ばーばも過去を思い出し、クレマンスもまた過去を、特に母とのことを思い出す。

水曜日は、母が学校までクレマンスを迎えに来る日。母と一緒にテレビを見たり、食事をしたり・・・「楽しい日だったこと」を思い出す。母と再会して・・・出てきた言葉は「ひとつだけ」「とっても大切なこと」と言いながら、抱き合ったまま言葉にならない。

 

* 表題の『わたしを忘れないで』は青い花の野草の「花言葉」

いけだ・さちこ

1943年、北九州小倉生まれ。お茶の水女子大学から東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。元こども教育宝仙大学学長。本誌編集委員。主要なテーマは保育・教育制度論、家族論。著書『〈女〉〈母〉それぞれの神話』(明石書店)、共著『働く/働かない/フェミニズム』(小倉利丸・大橋由香子編、青弓社)、編著『「生理」――性差を考える』(ロゴス社)、『歌集 三匹の羊』(稲妻社)、『歌集 続三匹の羊』(現代短歌社、2015年10月)など。

 

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